キタハラの獣害対策 Vol.3 防いで、獲る。
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イノシシによる農業被害は、獣害の中でも最も深刻なものの一つでしょう。電気さくは十分に効果的ですが、被害が多いだけに状況に合わせた適切な資材(特に電牧器)と管理が要求されます。 個人の畑なら電気さくという選択も考えるべきですが、地域を囲う場合には、誰が管理するかという問題があり、メンテナンスの容易な物理柵の方が適していると言えます。エックスフェンスもっとも結束強度の強い格子金網であるエックスフェンスは、イノシシ用フェンスの定番です。キタハラの標準仕様は、1.2mの高さに、30cmの折り返し。強く緊張して張れば、見栄えも良く頑丈なフェンスが出来上がります。1.2mまで跳び越えるという実験結果がありますが、特殊環境下であり、防除柵としては1.2mで間に合います。大型亀甲金網線量が多く重量と価格面で不利ですが、亀甲金網も根強い人気です。エックスフェンスに比べワイヤーが柔らかいので、地際の折り返し、 緊張したワイヤーとアンカーピンでの押さえでイノシシの「潜り」に備えます。ワイヤーメッシュワイヤーメッシュは、様々な網目、線径のものが各地で利用されており、 施工性から軽量なものが好まれる傾向があるようです。しかしイノシシの柵に対する執拗な攻撃を考慮すると、ワイヤー径φ5mm、 杭の板厚1.6mm以上欲しいところです。リブ付きの強化型ならより安心です。◇シカ防除を兼ねる場合◇大型亀甲金網+マルチフェンスイノシシのいる場所にはシカもいることは珍しくありません。シカ対策も兼ねるとなるとフェンス高さは2m前後となり、線量の多い大型亀甲金網では重量・コストが嵩みます。イノシシの攻撃は 、数10cmの高さまでに限られることを考えれば 、上部に頑丈なフェンスを使用するのはもったいない、ともいえます。そこでシカ防除を兼ねる場合には、写真のように下部にイノシシ用金網(写真は亀甲金網)、上部に安価なマルチフェンスの2段張りが最高のコストパフォーマンスを発揮します。◇金網折り返しについて◇イノシシがフェンス下部から侵入しないように金網を折り返し、数10cm地面に垂らしてアンカーで固定する方法は一般的に行われています。この冊子のVol2では折り返しを薦めながら、環境によっては折り返しなしという選択もある、というような記述をしましたが、昨今のイノシシを取り巻く状況を見ると(どこの畑も防除柵がある)イノシシの侵入要求度は高く、折り返しは必須といえる状況になっています。(Vol2の見解を改めます)なお、折り返しのないフェンスに後付けで地際を強化するには、亀甲金網が凹凸へのなじみが良く、最適です。§物理柵施工例(イノシシ) 14

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