未来のアグリ株式会社(旧北原電牧株式会社)    

――有害鳥獣対策とは?――
  基礎編――二つの手法 
    電気柵
    物理柵
  実践編――動物別戦略
    イノシシ
    シカ
    サル
    クマ
    その他(中型ほ乳類)
    AdvancedDefence
  囲い込み捕獲
  有効利用――おいしく食べる
  各種捕獲罠
  耕作放棄地放牧のススメ 
=現場の専門スタッフから=
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クマを防ぐ

獣害防止柵に対するキタハラの考え

クマは知能・学習能力が高い

 クマの知能はイヌと霊長類の間とも言われ、知能が高く記憶力・類推能力に長けます。また、知能の高さは、クマの個性のばらつきに結びつき、ヒトにとって「いい学習」をさせれば問題を起こしにくい個体をつくることもできますが、特に食べ物に関して「悪い学習」をさせることで、そのクマは恒常的に問題を起こしがちなクマに変わり、執着・常習化、そして悪くするとエスカレートを起こします。

 
沢山食べる必要がある
 シカやイノシシ、キツネなどに比べ、クマには冬眠戦略・着床遅延など、幾つかの理由で、どうしても沢山食べる必要があります。夏期以降冬眠に向けて体脂肪などの栄養を蓄えることを「食い溜め」と呼びますが、クマは食物によって動向を決めているほどで、一度手をつけた食物への執着も非常に高く、特に人為物を食べさせない方策が必要です。 
 
嗅覚の動物
 クマの嗅覚は、やはり犬以上ですから、食物の匂いを遠方から嗅ぎ当てることができます。例えば、捕獲のための箱罠の中に仕込んだエサは、遠くからクマを寄せ付け、結果、被害に関係のないクマを捕獲しがちです。昨今では、駆除一本槍のクマ対策では被害が効果的に解消していかないこともわかってきたため、様々な手法の「追い払い」とともに捕獲放獣も行われるようになりました。
  
得意技は「掘る」「登る」
 クマの横一線に並んだ5本のツメは、ユンボの如く掘り返すのに最適で、耕した農地ならいとも簡単に掘り進みます。電気柵・物理柵問わず、クマに掘り返しを考えさせる余地を与えては、一定の確率でフェンス下の掘り返しが起こり、常習化してしまいます。また、単なる物理柵では、よじ登りが頻発する場合があり、それが大型個体であればフェンスの破壊にもつながります。

 
人身被害の危険性がある
 人里内の農地・コンポスト・ゴミ箱などがクマのエサ場となっていることは、経済被害・迷惑とは別に、そのエリアのリスクマネジメント上、好ましくありません。クマが人里に現れるケースのほとんどが食物絡みですが、防除によってクマに人為物の味を覚えさせないことで、人里内のクマのエサ場をなくすことができます。
 
クマをめぐる情勢――害獣と世界の保護動物の二面性
 駆除に頼ったクマ対策は不合理で問題解決に結びつかないばかりでなく、猟友会の高齢化・減少・空洞化とともに難しくなっており、今後その傾向は加速すると予測されます。箱罠に依存した対策では、罠をを学習しかからなくなるクマ(trap-shy)がそのエリアに蔓延し、無闇にクマを殺すことで生ずるクマ社会の不安定が、むしろ人身被害の危険性を増してしまうことにもつながり得ます。一方、クマはCITESあるいはIUCNのレッドリストにも記載され、国としても都道府県としても、保護を念頭に置いた総合的で合理的クマ対策を推進しています。この流れから、ますます防除の精度が望まれています。
                            
                            

獣害防止柵に対するキタハラの考え
 上述の時勢からも、当社ではクマ対策を駆除ではなく「防除」に絞って行ってきました。従来のクマ用防除柵を可能な限り必要十分なものへ進化させ、クマの心理により効果的に農地や人里への忌避心理を抱かせるためのテスト・研究に取り組んでいます。

 知能の高いクマに対する防除スタンスは、基本的に心理戦略です。単純な物理柵では動物園・クマ牧場並みの強固なフェンスを必要としますが、電気柵もしくはそれを併用した物理柵で効果的に侵入防止を達成できます。ポイントは、クマの得意技「掘る」「登る」を封じることですが、電気柵では特に地面近辺で掘り返しのストレスを与える事が必要なため、最下段は最大でも20p。掘り返しを学習しつつあるクマには、さらに外側にトリップフェンスを加え「電気柵=諦める」という学習を強化させる必要があります。ただ、サルほど狡猾ではないため、クマの得意技と知能に合わせた限られたポイントをしっかり押さえて電気柵を維持することで、クマの防除は継続的に高い確率で成功します。

 クマの学習能力に訴えかける電気柵は、非常に有効です。シカ・イノシシなどの偶蹄目と異なり、ヒトと同じように、クマの足裏は通電性の高い肉球で接地面積も広く、また、嗅覚の動物であるクマは電気柵を鼻で確認しようとするため、しっかり設置されメンテの施された電気柵にクマが触れた場合、鼻から手足に高圧電流が流れることになり、二度と電気柵には近づかなくなるほどの忌避心理を抱かせることが可能です。電気柵は防除柵ですが、実質は教育ツールです。その意識で導入を考えることで最大限に性能を発揮することが多く、その場合、ほぼ100%被害を防ぐことができます。(北海道自然環境課・環境科学研究センター)


              
 教育ツールだとすると、重要なことは、クマが電気柵に触れたときに最大限に電気ショックを与えることです。実際に9000Vのワイヤーに触れたクマと2000Vのワイヤーに触れたクマに生ずる忌避心理は異なり、前者が二度と電気柵に近寄らなくなる傾向が強いのに対し、後者では「工夫して入ろう」と感じてしまうようで、結果、「掘り返し」にいたるケースとなり得ます。推奨する電圧は7000V以上です。また、同じ電圧でも余裕のあるパワーユニットでは、明らかにクマに与える電気的衝撃は大きく、作物の種類、農地の大きさ、メンテナンスの頻度など、様々な条件で適切なユニットは変わりますので、スペックから机上の計算をして選択するのはおすすめしません。 
 クマによる被害パターンは、クマの個性のばらつきの分だけ千差万別ですが、当社では、様々な状況に対して、最も効果的な電気柵の設置計画を提案させていただきます。


事例については、右・詳細よりご覧ください 
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