未来のアグリ株式会社(旧北原電牧株式会社)    

――有害鳥獣対策とは?――
  基礎編――二つの手法 
    電気柵
    物理柵
  実践編――動物別戦略
    イノシシ
    シカ
    サル
    クマ
    その他(中型ほ乳類)
    AdvancedDefence
  囲い込み捕獲
  有効利用――おいしく食べる
  各種捕獲罠
  耕作放棄地放牧のススメ 
=現場の専門スタッフから=
  FAQ
  リンク

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一石二鳥・耕作放棄地放牧とは?

蔓延るバッドコリドーを消す
 特に警戒心の強いクマなどは、山林から人里・農地へ降りる経路を巧妙に選んでいる傾向が強く、緑の回廊(GreenCorridor)にちなんで悪い回廊・バッドコリドーと表現されます。中山間地域の過疎化、離農、あるいは燃料の炭から灯油への変化、価格下落・担い手不足によって手入れされない人工樹林など、幾つもの理由が複合して、野生動物が安心して人里に接近できる薮や草地が日本中で増え、被害が過剰になっていると考えられています。
 通常、電気柵を設置する場合は、電気柵の内外にバッファゾーン(緩衝帯)を併設するのが常識となりつつありますが、バッファゾーンだけでクマの出没が緩和する事例も報告されています。また、被害ピーク時には、このバッドコリドーが農地に被害を及ぼす動物の日中に潜む休憩場所となっているケースも多く、人里周りでクマ・イノシシなどによる人身被害の危険性が高じてしまっている可能性も指摘されています。
 ならば、その薮や草地を刈り払えばいい。こう考えるのが自然ですが、その労力を支払うだけの人材は、現在では確保が困難です。そこで、扱いやすいヤギ・ウシ・ヒツジをそのエリアで放牧し、草をきれいさっぱり食べてもらおうというのが耕作放棄地放牧の趣旨です。


エコロジカルな合理性
 稲作におけるカルガモ農法が始められてから久しいですが、エコの時代・環境の世紀と呼ばれる現代、できるだけ化学物質などに依存しない農業・暮らしも模索され、その合理性も再発見されています。サル対策、クマ対策に導入されているモンキードッグ、ベアドッグ、そしてバッドコリドーを食べて消し、従来の人里が持っていたバッファゾーンを回復してくれるヤギやヒツジ。これらの動物をもう一度見直す時期かも知れません。

 ただ、生きものを用いて自然を制御するこの方法は、牛の放牧自体でシカの出没が止まったりする思わぬ効果が期待できる反面、北海道などでは、放牧家畜の夜間管理を怠るとヒグマによって補食されるケースも出てくることが考えられます。導入には専門家の助言を必要とする場合もあるでしょう。当社野生動物チームは、この点でも経験を生かし、安全かつ最も効果的な設計を提案させていただきます。


放棄地放牧導入Before&After
Before After
 放棄されたいわゆる空き農地は、盛期になると鬱蒼と草本がはびこり、周辺の野生動物が人里・農地へ降りるための格好のルート・回廊そして隠れ場所となってしまいます。  放牧された牛によって草がこざっぱりと食べられ、見通しがよくなりました。この空間が野生動物にストレスを与え周辺への接近・移動を抑止し、結果、周辺被害を緩和することになります。


耕作放棄地放牧に適した電気柵は?
 家畜は、慣化し十分なエサがあれば無理に放牧地の外へ出ようという意欲は湧きません。しかし、万が一出てしまうと交通事故などの問題もあり内外へのダメージが懸念されます。そこで、特に耕作放棄地放牧では、心理柵としての機能に加え、物理柵要素を取り入れる必要があり、通常のデンボクで用いられるポリワイヤーではなく、高張力鋼線を緊張して張る方法をとります。北海道では公共牧場などで広く使われる手法ですが、より簡便性を重視して、専用の杭を使用しています。ワイヤーを緊張する力が強いので、コーナーには控え柱が必要な場合がありますが、従来のポリワイヤーを使ったデンボクに比べ、動物がぶつかった時にある程度物理的障害として機能しますので、稀に生じる「ビックリして突進」という事態は起こりにくくなります。
 もちろん獣害対策の電気柵としても、性能はポリワイヤーを使用した従来型の電牧を凌駕します。
 なお、公共牧場で使用されるタイプは、杭径、ワイヤー径が太く、より強度の緊張を掛ける点で異なります。このタイプであれば、物理柵的機能は更に強まりますが、頻繁に放牧地を移転することが多い耕作放棄地放牧では不適でしょう。 

 下図の左がステップ式の中間柱。鉄のワイヤーを支えるにはいささか貧弱にも思えますが、ワイヤーはコーナーポスト間で緊張されていますので、中間柱には高さを保持する程度の意味しか持たず、強度は求められません。右上写真の中間杭(バトン)は宙ぶらり状態で、ワイヤーの緊張で立っています。  

 
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