未来のアグリ株式会社(旧北原電牧株式会社)    

――有害鳥獣対策とは?――
  基礎編――二つの手法 
    電気柵
    物理柵
  実践編――動物別戦略
    イノシシ
    シカ
    サル
    クマ
    その他(中型ほ乳類)
    AdvancedDefence
  囲い込み捕獲
  有効利用――おいしく食べる
  各種捕獲罠
  耕作放棄地放牧のススメ 
=現場の専門スタッフから=
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  リンク

free downroad
Advanced Defence

 獣害防止・野生動物のコントロールには、ここに述べている高精度に改良されてきた物理柵・電気柵そして複合フェンスが非常に有効ですが、バッファゾーン、シカ・イノシシの「囲い込み捕獲」、あるいは「耕作放棄地放牧」など、新たな観点で総合的に対策を考えていくことも必要です。防除エリアに河川や道路がが縦断するときはどうすればいいか? 円滑な交通を維持したまま野生動物や家畜が越えないようにするには? 河川の増水にどう対応すればいいか? などなど、変則的な環境に対応する技術にも当社は取り組んでいます。ここの紹介する技術は、今後、改善されながら増えていくと思われます。




 写真はアスファルト道路に横断する怪しげな構造物ですが、何に見えるでしょう? 丸鋼管でつくった用水路の巨大グレーチングにも見えますが、じつは、これは偶蹄目の動物を通過を阻止するためのテキサスゲートというフェンスの一種です。
 偶蹄目は牛・シカ・イノシシと小さなひづめを持ち
、このようなスリット上を歩くことができません。

 放牧地に比較的頻繁な交通のある道が通っている場合、あるいは自衛隊の敷地にシカや牛を出入りさせないために、テキサスゲートが導入されていますが、重機や大型トレーラーが通過してもびくともしない構造計算が必要です。
 また、テキサスゲートに電気柵の技術を応用することで、本来テキサスゲートの利かなかったクマの侵入防止を図ることも可能でしょう。
 

 例えば下図のように、敷地内の1000m×600mの放牧地中央に道路が横断しているとします。この場合、牛が脱走しないためには左図のように放牧地AとBをそれぞれ独立してフェンスで囲うか、あるいは、右図のように放牧地A・Bをまとめて囲んで。道路上に二ヵ所ゲートを設置するか、その二つがあります。ところが、開閉式のゲートでは、交通量がある場合にいちいちゲートを開け閉めしなくてはならず、非常に煩雑になる場合があります。人や車が通る際に手間がかからず牛が通れないテキサスゲートを設置することで、この問題は解消します。
 フェンス延長を考えてみると、左は5200m。それに対して右の方法では3200mで済みますので、約2000m分の柵費用が浮き、それをテキサスゲートにまわすことができます。


 この方法は、シカやイノシシに侵入して欲しくない果樹園または花壇などの多い公園などにも使えます。 
 

 
   

 防除フェンスは、全体のうち弱い部分があると、必ずと言っていいほどその弱点を突いて野生動物が侵入します。例えば、起伏に富んだ地面にクマ用電気柵を張る場合などは、最下段ワイヤーの高さを地面から20pにしっかり維持しなければなりませんが、それを怠ると、その部分を掘り返してクマが侵入するケースとなりがちです。
 地面の起伏以外に、防除フェンスを設置する際に、意外と厄介なのが河川・水路の類です。防除エリア内の様々な規模の河川・水路は、雨量によって水量が増減するため、通常の電気柵・物理柵では増水した水圧・流下物などによって、フェンスが破壊されるか、あるいは水流を阻害し洪水をもたらす危険性さえあります。用水路程度の小川の場合は、ブルーシートなどを垂らして動物の出入りを防止することも可能ですが、規模が少し大きくなると水量とその増減も激しくなり、様々な工夫が要ります。
 当社では、原則的に河川横断の箇所には、水圧に打ち勝つのではなく、受け流す構造の防除システムを提案しています。
 

 
 上のケースでは、写真のようにチェーンを垂らして電気を流す方法があり、フラッドゲートと呼ばれています。通常はこのチェーンに電気が流れているので、動物はなかなか侵入できません。もっともこの方法は牧場などでの使用を想定したもので、馴致されていない野生動物が相手であり、しかも物理柵的要素がほとんどないこの方法の場合には、充分に威力を発揮しないおそれがあります。つまり、鎖に触れた動物が、内部に突進してしまう可能性がかなりあるのです。
 そこで、鎖の先に水流を邪魔にしない程度の物理的障害、たとえば絶縁のパイプを横たえて、ビックリ突進を防ぐ必要があります。

 











      


フラッドゲートコントローラー
 フラッドゲートの真骨頂は、その名の通り増水した場合にあります。増水すればチェーンが水に触れて激しい漏電が生じます。この漏電に備えたのが写真のフラッドゲートコントローラーです。増水で漏電した時に、チェーン以外の電気柵には影響を与えないようにコントロールしてくれるスグレモノが、このフラッドゲートコントローラーなのです。
 下図で平水時には鎖は規定の高電圧を保って電気柵として機能しますが、水路の水が増え水面が鎖に触れると通常は漏電により全てのワイヤーの電圧が下がります。コントローラを付けることで、鎖の電気柵としての能力を解除し、上の3段を平水時同様高電圧に維持します。








                        

 増水時に、鎖部からの漏電を防ぐために、鎖部回路の電流をカットするのがフラットゲートコントローラーの役目です。






 従来の日本の風景からすると、獣害防止のフェンスは、ともすると「目障りな風景」とも映るかも知れませんが、今世紀、農業被害・森林被害・外来種など、様々な問題を抱えた日本において「共生の風景」と認知されていくことを望みます。
 ただ、過剰に金属質の構造物を田園地帯・山村に設置するのは好ましくないと、当社は考えます。できる限りそこの自然や暮らしに溶け込むようなデザインを模索し、現在、幾つかの実用に漕ぎつけています。
 右写真は、北海道・富良野のシカ柵ですが、通常のメッキ鋼管柱では富良野の林に異物感を与えかねないため、ブラウン色の鋼管柱・フェンスを採用し、景観に馴染ませるための配慮をしました。


◆イレギュラーな部分への応用

 実際に施工をしていると、必ずと言っていいほど設計通りに収まらなかったり、設計通りに施工した結果動物に侵入されやすい場所ができてしまったりします。このような場合には端材等を使って穴をふさぐなどしなければなりません。
 写真は一般的に見られる水路ですが、放置すればここを通ってイノシシが侵入してしまいます。画一的に処理される事業等ではこのようなイレギュラー部分は設計に明示されず、獣害対策には不案内な建設業者任せである場合がほとんどです。
 そこで当社の担当者のアドバイスで写真の用な障害物を設置しました。増水時にもそれほど邪魔にならず、またこのような構造物は蹄のあるイノシシやシカが苦手としていますので通ることができません。つまり、これはテキサスゲートの応用と言えます。

 一般化できないイレギュラー部分にどのような対応をすべきか、当社は豊富な経験からアドバイスさせていただきます。


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